第二新卒が公務員への転職を叶える方法とは 2018.01.30
リストラなどを考えなくてよい安定した仕事として人気の高い職種である公務員ですが、第二新卒が公務員を目指すのは実際アリなのか。
今回は、公務員が向いているのはどんな第二新卒の方なのか、また転職する際に注意したいことなどを紹介していきたいと思います。
そもそも公務員って第二新卒を採用しているの?
まずは公務員の採用制度がどのようになっているのか、第二新卒でも就職することは可能なのかについて説明していきたいと思います。
公務員試験を受ければ可能!
地方公務員でも国家公務員でも試験を突破した人だけが、採用されることができます。
公務員試験はまずその難易度と地域で分けられています。また、一般職や専門職という分類もされているので、法律や経済について勉強していたという人は専門職を目指すことも可能です。
高卒程度、大卒程度というように難易度でも分かれていて、30歳程度までという年齢制限がついています。
公務員試験には第二新卒という区分はなく、新卒や既卒と同じ採用枠で争うことになるのが特徴です。
試験の難易度はどれくらい?
難易度は試験によって全く違うのも特徴です。例えば国家公務員一種と呼ばれる試験を突破すると官僚になれますが、合格者のほとんどが東京大学など限られた高学歴の人たちとなっています。
一方で、市役所などであれば教養試験のみという市町村も多く、さほど競争も厳しくないので難易度は低めと言えます。
試験は役所の規模が大きくなればなるほど難しくなっていくので、県庁で上級職を目指すのか、それとも国税局など国の専門職を目指すのか。どの試験を選ぶのかが試験突破そして転職の鍵となってくるわけです。
公務員に転職すべきなのはこんな第二新卒
試験という民間での転職にはない壁があるものの、第二新卒も十分公務員に転職可能であると分かったところで、次にどんな人が公務員を目指すべきなのか考えていきたいと思います。
定時帰りが一番の希望という人!
お役所仕事という言葉からも推測できるように、公務員であれば残業に追われることなく働けるイメージがありますよね。
実際、定時帰りできる職場は民間よりも圧倒的に多いので出産後の再就職をする人が子育てを理由に公務員に転職するという例も多いです。
現職のブラックな風土に疲れてしまったという第二新卒の方にとっては魅力的な転職先ですよね。
安定性を求める人にもオススメ
有名な大企業でも倒産したり買収されたりする時代ですから、いつ自分の働いている会社が傾いてもおかしくないですよね。
公務員の魅力は倒産リスクがないのでリストラがないということですよね。また、年功序列でだんだんと給与もあがっていくので業績不振で給料カットということも起こりにくいです。
そうした安定性からローンなども組みやすいと言われており、第二新卒に魅力的な転職先と言えます。
「つまらない」と感じる人もいる
もちろん、どんな人にも向いているというわけではありません。
ポジティブに捉えれば安定性と言えますが、決まった仕事をこなしていくという側面が強かったり、業績という概念がないので個人の努力や能力に対する柔軟な評価制度も充実していなかったりします。
努力を正当に評価されたいと感じる人などはそうした制度の整っている民間企業の方が向いていると言えるでしょう。
公務員に転職するなら気をつけたいポイント
次に第二新卒が公務員への転職を成功させるために気をつけたいポイントを紹介していきたいと思います。
計画的な勉強が一番大切
ご紹介したように、第二新卒が公務員に転職するためにはまず試験を受けなければなりません。そして、その試験には勉強時間をたくさん用意できる新卒、既卒といったライバルもいるのです。
仕事を続けながら第二新卒として転職を目指すのは不利と感じるかもしれません。しかし、仕事を辞めて勉強に集中すればいいかというとそうとも言えません。
転職がうまくいかなかった時に、妥協してでもそろそろ再就職しなければとなってしまい第二新卒の転職失敗談になることも多いです。
やはり、リスクを考えたら現職を続けながら公務員試験に向けて準備を進める必要があるでしょう。そして、ライバルに負けないために計画的に勉強を進める必要があるわけです。
5月中旬から9月までが試験が多いシーズンですが、都道府県や区分によって細かい日程は異なりますから、自分が受ける試験を決めて日程を把握したらすぐに学習計画を立てておきたいですね。
公務員への適性を面接でアピール
当然ですが、自分の適性をアピールすることも大切です。
例えば、民間にはない公務員ならではの特徴として入れ替えの多さが挙げられます。癒着を防ぐという目的から同じ官庁の中でも部署や係の異動が多くなっているのです。
そのため、スキルを積んで専門性を高めていくような向上心よりも周りの誰とでもうまく仕事を進めていく適応能力の高さが公務員としての適性をアピールすることに繋がります。
第二新卒ならでは面接対策も入念に
試験の後は、面接もあります。第二新卒としてしっかり自己PRをしたいですよね。
繰り返しになりますが、既卒や新卒と同じ枠を争うので面接対策は非常に大切です。
面接官が年配の方であれば第二新卒という言葉を知らないこともありますし、すぐ仕事を辞めた人とネガティブに捉えられてしまうかもしれません。
社会人スキルをすでに身につけていることなどをしっかりアピールしたいです。またエージェントなどの転職サービスは無料ですから、そうしたプロの力を借りて第二新卒ならではの面接ノウハウを得ておくのもおすすめです。
デスクワークでない公務員もチェック
これまでは、役所で働くというイメージでご紹介してきましたが、それ以外のデスクワークでない公務員もあるのでそちらの第二新卒転職事情もご紹介していきたいと思います。
学校の先生や警察官も
学校の先生や警察官も公務員ですよね。警察官は今まで説明してきた試験を通じた就職が基本です。
学校の先生になるには教員免許が必要になるので、相当量の勉強が必要ですが、セカンドキャリアとして教員になる人も多いので転職先として十分アリな選択肢と言えます。
どちらの職種も人気があるので、楽をして転職を成功させたいという第二新卒には向かないかもしれません。
消防士や自衛官は?
先程まではデスクワークのイメージも少しありましたが、消防士や自衛官となると本格的に肉体労働というイメージになってきますね。
どちらも公務員ですから採用にあたり試験を設定してあり、28歳程度まであれば新卒と同じ枠で挑戦できます。試験は設定されていますが、人手不足ということもあり試験の突破は難しくないでしょう。
大変な仕事ではありますが、使命感や正義感の強い第二新卒であれば考えたい転職先のひとつですね。
第二新卒として公務員を目指そう
どうったでしょうか、第二新卒歓迎という求人があるわけではありませんが、制度上第二新卒が公務員を目指すことも十分可能になっています。
試験をしっかりと突破して第二新卒としての魅力を最大限アピールすれば、公務員としての新しいキャリアに挑戦することも難しくないでしょう。